Illustrator

【解決】複合パスのままPIXTA用NGチェックしたい!

PIXTAのEPSベクターイラストNG確認スクリプト アイキャッチ図版

ストックフォトサービスのPIXTAは,EPSベクターイラストのリジェクト項目を検索して選択するIllustrator用スクリプトを公開しています(【ベクター素材制作用】リジェクト項目の自動チェックスクリプトを公開しました | PIXTA Channel)。

リジェクト項目とは,例えば孤立点や塗りだけのオープンパス・非表示のオブジェクトなどです。どれも目視で見つけるのは難しいので,内部データを使って探してくれるのはありがたいですね。

ところがこのスクリプトは,複合パスの中にあるリジェクト項目を検出できないことがあります。これは複合パスの配下にグループが存在するのに気づかないのが原因のようです。現状では複合パスを解除してからスクリプトを実行する決まりになっていますが,できればそんなことはせずに検出してほしいですよね。

そこで今回は複合パスのままPIXTA用ベクターイラストのNGチェックをするIllustrator用JavaScriptを紹介します。ついでなので,レイヤーロック解除を自動にしたり高速化したりもっと便利にします。

続きを読む

【解決】Pr6などの文字セットをどれかに統一したい!

フォント(文字セット)統一 アイキャッチ図版

フォントには同じ名前でバリエーションがいくつか存在するものがあります。例えば中ゴシックBBBは Pro/Pr5/Pr6/Pr6N/Upr/NewCID のバージョンに別れ,さらに学参,学参 常改などの種類も用意されています。ややこしいですね。

FontExplorer X ProやNexusFontなどのフォント管理アプリで使うものだけ有効にしておけば選び間違いは減りますが,それを使わないかたのデータを受け取ると統一されていないことがしばしば。

もし制作業務を引き継ぐ場合は安全のために気持ち悪さをこらえ,そのまま進めるでしょう。しかし,支給されたデータをこれから改造するときは1種類に揃えたいのではないでしょうか。

そこで今回は開いている書類のフォントを,ProやPr6など指定した文字セットの書体に置換するIllustrator用JavaScriptを紹介します。

続きを読む

【解決】線幅プロファイルにショートカットを設定したい!

線幅プロファイルにショートカット アイキャッチ図版

Illustratorの[線幅ツール]は線を部分的に太くまたは細くし,強弱をつける機能です。線幅ツールで作成した強弱の設定は[線幅プロファイル]として保存したり,それを呼び出したりできます。

[線幅プロファイル]は自分で作らなくても,最初からいつくか用意されています。中でも両端が細くなった[線幅プロファイル 1]や片側に向かってだんだん細くなる[線幅プロファイル 4]は汎用性が高いため,使う機会が多いのではないでしょうか。

しかしこの設定,適用するのに[線パネル][アプリケーションバー][プロパティパネル]などの該当部分を押すしかありません。

アクションやグラフィックスタイルに登録しようにも[線幅プロファイル]だけを記録することはできないようです。線の色や太さなど色々な情報が一緒についてきてしまいます。うまくいきませんね。

そこで今回はファイル名を利用して指定した線幅プロファイルを適用するJavaScriptを紹介します。スクリプトにショートカットを割り当てるソフトとの組み合わせで,キー呼び出しを実現する作戦です。

続きを読む

【解決】グローバル編集の選択対象をシンボルで置換したい!

グローバル編集既存シンボル置換 アイキャッチ図版

以前の記事【解決】グローバル編集の選択対象をシンボルに変えたい!により,グローバル編集の選択対象を一括で新規シンボルに登録できるようになりました。

しかし実際にこういう状況になった場合,まずシンボルを作ってから置き換えることが多いのではないでしょうか。

そこで今回はグローバル編集(オブジェクトを一括選択)で選択されているアイテムを,ダイアログで指定した既存のシンボルで置換するJavaScriptを紹介します。

続きを読む

【解決】グローバル編集の選択対象をシンボルに変えたい!

グローバル編集シンボル登録 アイキャッチ図版

Illustrator 2019に[オブジェクトを一括選択]が追加されました。こちらは形状やアピアランス・構成の似たアイテムを自動で検索し,一括で編集する機能です。英語版ではGlobal Editと言い,グローバル編集とも呼ばれます。

正式名称は[オブジェクトを一括選択]のようですが,実際にする内容はあくまでも一括編集なので,編集モードの1種ととらえてもいいかもしれません。個人的には[グローバル編集]と翻訳するほうがしっくりきます。

それはそれとして,グローバル編集で類似するアイテムを自動で選択したら「ついでにそのままシンボルに変換してくれたら便利なのにな」と感じるのではないでしょうか。

そこで今回はグローバル編集(オブジェクトを一括選択)で選択されているアイテムをシンボルに変換するJavaScriptを紹介します。

続きを読む

[Solution] I want to scale EPS to 4 MP for Shutterstock!

Shutterstock用にEPS拡大 アイキャッチ図版

On May 13, 2019, the process of contributing vector images (EPS) to the stock photo service Shutterstock has been changed.

Previously, JPEG images for preview and EPS files were uploaded together, but JPEG images are not required at now. The preview is automatically generated when you upload the EPS. It is more comfortable for contributors, as there is no need to convert EPS to JPEG.

The problem is the dimensions. In the new process, a condition was added that only EPS files of at least 4 MP (megapixel) in size were accepted. Although it is a unit that is not familiar, megapixels indicate dimensions that can be obtained by width * height. For example, width 2000px * height 2000px is 4,000,000 = 4 MP. Files of this size will pass the examination because the conditions of at least 4 MP are cleared.

However, there are few people who draw a vector image for stock illustration so large. If you think A4 is 841px * 595px and A3 is 1190px * 841px, you can see how big it is.

In other words, in order to upload vector images to Shutterstock, the work of calculating the enlargement ratio at which the size of each EPS data is 4 MP or more, actually scaling and then saving will occur like a mountain. Furthermore, the size limit is 25 MP, so you need to make sure you don’t exceed it. This is unreasonable.

Therefore, this time, we will propose a script for Illustrator that resizes the EPS artboard size to 4 megapixels to less than 25 megapixels for Shutterstock upload.

続きを読む

【解決】Shutterstock用にEPSをリサイズしたい!

Shutterstock用にEPS拡大 アイキャッチ図版

2019年5月13日,ストックフォトサービスShutterstockにベクター画像(EPS)を寄稿するプロセスが変更されました。

以前はプレビュー用JPEG画像とEPSファイルを一緒にアップロードしていましたが,現在JPEG画像は不要です。プレビューはEPSをアップロードしたときに自動で生成されます。わざわざ画像を作る作業がなくなり,寄稿者にとって快適になります。

問題は寸法に関する規定です。新プロセスでは最低4MP(メガピクセル)以上の大きさのEPSファイルのみ受け付ける,という条件が追加されました。あまり親しみのない単位ですが,メガピクセルとは幅×高さで求められる寸法のことを示します。例えば幅2000px×高さ2000pxは4,000,000=4MPです。最低4MPの条件をクリアするので,このサイズのファイルは審査に合格します。

しかし,ストックイラスト用ベクター画像をそこまで大きく描く人は少ないでしょう。A4が841px×595px,A3が1190px×841pxだと考えると,どれくらい大きいかがわかります。

つまりShutterstockにベクター画像をアップロードするためには,各EPSデータの大きさが4MP以上になる拡大率を計算し,実際に拡大したあと保存するという作業が山のように発生するということです。さらに言えばサイズ上限は25MPなので,それを超えないようにする必要があります。途方もないですね。

そこで今回はShutterstockアップロードのため,EPSのアートボードのサイズを4メガピクセル以上25メガピクセル未満にリサイズするIllustrator用スクリプトを紹介します。

続きを読む

【解決】デフォルトでスタティックシンボルを作りたい!

新規スタティックシンボル アイキャッチ図版

Illustratorにはシンボルという機能があります。書類の中で何回も使うオブジェクトをシンボルとして登録しておくとリンクのように扱われ,後から変更しやすくなる便利な機能です。

Illustrator CC 2015からは従来のシンボル(スタティックシンボル)に加え,ダイナミックシンボルという形式が追加されました。スタティックでは配置したシンボルの色を部分的に変えられませんが,ダイナミックにするとできるようになります。

ではいつもダイナミックシンボルにすればいいかと言うと,そうではありません。スタティックシンボルの静的で変更できない特性もまた長所なので,状況によって使い分けたいところです。個人的にはスタティックシンボルのほうが活躍の機会が多いと感じます。

問題は新しくシンボルを作るとき,初期設定ではダイナミックシンボルになることです。スタティックシンボルにしたい場合は毎回ラジオボタンを押す動作をしなければいけません。結構面倒ですね。

そこで今回は選択したアイテムをスタティックシンボルとして登録するJavaScriptを紹介します。

続きを読む

【解決】書類中の特色スウォッチを全部削除したい!

特色スウォッチを削除 アイキャッチ図版

Illustratorのスウォッチには,特色(スポットカラー)という種類があります。一般的な印刷で使用するCMYK(プロセスカラー)では再現できない鮮やかな色や,金銀のような光沢を出したいときなどに使用するものです。

特色は,未使用なのに書類中に残っていると後の工程に大変な迷惑をかけます。そのためプロセスカラーへの変換,または削除などの対応が必要です。結局使わないなら消したほうが良いでしょうね。

しかしその作業を手でやるとしたら,時間がかかる上にモレが出そうです。こういうのは機械の得意分野なので,スクリプトにやってもらいましょう。

そこで今回は書類中の特色スウォッチを一括削除するJavaScriptを紹介します。

続きを読む

【解決】レイヤー削除のショートカットがほしい!

Illustratorレイヤーを削除ショートカット アイキャッチ図版

Illustratorでレイヤーを削除するとき,大抵は下記のような動作をします。

  1. レイヤーパネルで対象を選択
  2. パネルのゴミ箱アイコンにドロップ,またはゴミ箱アイコンをクリック

しかし,あの小さな小さなゴミ箱アイコンの位置へ正確にカーソルを移動するというのは結構神経を使います。ショートカットにして,目をつぶっていてもできるようになるといいですよね。

そこで今回はレイヤーパネルで選択している複数のレイヤーやオブジェクトを削除するJavaScriptを紹介します。SPAiやKeyboard Maestroなど,スクリプトにショートカットキーを割り当てるアプリを使ってショートカット化する作戦です。

続きを読む

【遊び】グラフデータを別のグラフに複製したい!

グラフデータ複製移動 アイキャッチ図版

Illustratorのグラフツールで作るグラフは,変形パネルや拡大・縮小ツールで大きさを変更すると,データを更新したときに形が崩れてしまいます。

そのため,サイズを変えたくなったら,グラフを新しく作って数値データをコピー&ペーストすることになります。

これはデータの行数・列数が少なければなんてことのない作業です。しかし一画面に収まらないほど長い場合,端の数値を取りこぼしがちなので注意が必要です。

それに単純に操作が大変で疲れますよね。Excelみたいに有効なデータ範囲を拾ってくれるショートカットはないですからね。

そこで今回は選択している2つのグラフのうち,背面にあるほうのデータを前面にあるグラフにコピーするJavaScriptを紹介します。

ただし,このスクリプトは「undo/redoをするとIllustratorがクラッシュする」という欠点があります。お遊びとして見れる方,自己責任でなんとかできる方のみ続きをどうぞ。

続きを読む

【解決】時計回りでアイウなどの連番をふり直したい!

時計回りに連番をふり直す アイキャッチ図版

【解決】時計回りでアイウなどの連番をふり直したい!

以前の記事【解決】Illustratorでアイウなどの連番をふり直したい!により,左上→右下座標の順番で連番をふり直せるようになりました。自分で作ったものながらシンプルでとても使いやすいです。

ところが理科の図版を作っていると,月の満ち欠けの説明図のように文字を円形に配置し,時計回りか反時計回りで連番をふる状況がよくあることに気づきました。明らかに法則に基づいているのに手入力しなくてはならず,何とも歯がゆいですね。

そこで今回は選択したテキストフレームの1文字目を連番とみなし,時計回りまたは反時計回りで番号をふり直すJavaScriptを紹介します。

続きを読む

【解決】レイヤー名から「のコピー」を取り除きたい!

レイヤー名から「のコピー」を削除する アイキャッチ図版

Illustratorでは,レイヤーパネルで選択しているレイヤーをオプションキーを押しながらドラッグすると複製できます。レイヤーの中にさらにレイヤー(サブレイヤー)を含む場合,その構造もそっくり同じになります。

このレイヤー構造を丸ごとコピーするやり方は,似ているけどちょっと違う地図を1つのファイルに何個も入れなければいけないときに便利です。例えば気象庁の天気図を3日分並べて1つの図版にするなどです。

ただこの方法ではサブレイヤーすべてに「のコピー」「のコピー 2」などが付くので,非常にうっとうしいです。かと言って消すには,1つひとつ選択してデリートキーを押す必要があります。穴を掘ってはそれを埋めているような気分になりますね。

そこで今回は選択しているレイヤーより下層のすべてのレイヤーの名前から,末尾の「のコピー」を取り除くJavaScriptを紹介します。

続きを読む

【解決】パスの余計なポイントを削除したい!

パスファインダ「余分なポイントを削除」アイキャッチ図版

Illustratorで表の背景の塗りを作るときなど,たくさんの四角いパスをパスファインダで「追加」することがあります。そうすると,もともとはオブジェクトの境目だったところに余計なパスができてしまいます。

これには回避方法があり,パスファインダオプションの「余分なポイントを削除」にチェックを入れてから「追加」すればすっきりとしたパスができるようです。すでに「追加」してしまっている場合でも,そのパス1つだけ選択した状態で同じ動作をすればポイントはすっきりします。便利ですね。

でもパスファインダオプションは環境設定として保存されません。毎回変更するのも面倒です。ついでに言えば,アクションに記録はできましたが実行しても反映されませんでした。

そこで今回は選択しているオブジェクトが1つでも複数でも,余計なポイントを削除しながらパスファインダで追加するJavaScriptを紹介します。

続きを読む

【解決】パネルで選んだ複数のレイヤーの中身を選択したい!

複数レイヤー中身全部選択 アイキャッチ

Illustratorでは,レイヤーパネルでレイヤー名あたりをoption+クリックすると,そのレイヤーの中身をすべて選択できます。レイヤーパネルの右端と◯の間をクリックすることでも同じ効果があります。

しかしレイヤーが複数ある場合,さらにshiftを加えて1つひとつのレイヤーをクリックしていく必要があります。これは面倒なだけでなく,操作に失敗することが多いですよね。

そこで今回はレイヤーパネルで選んでいる複数のレイヤーの中身をすべて選択するスクリプトを紹介します。

続きを読む

【解決】レイヤー作成のとき黄色レイヤーを禁止したい!

黄色を禁止して新規レイヤー アイキャッチ図版

以前の記事【遊び】Illustratorで黄色レイヤーを禁止したい!で,Illustratorをずっと監視して黄色レイヤーを撲滅する方法を紹介しました。

この試みはマシンの負担が大きかったために「遊び」の域を出ませんでしたが,現在では代わりに作った手抜きスクリプトが意外と役に立っています。

そこで今回は新規レイヤーを実行し,できたレイヤーが黄色だったら他の色に変更するスクリプトを紹介します。

続きを読む

【解決】顔写真のサイズを自動で揃えて切り抜きたい(1)

顔矩形認識変形切抜スクリプト アイキャッチ

表題の通り世の中には,顔の大きさを揃えてトリミングする作業をしている方がたくさんいます。

インタビュー記事や名刺・社員証・パスポートなど,顔写真を使う状況は枚挙にいとまがありません。そう,いつだって人は人の顔に興味津々です。

でも何十人何百人といった単位でリサイズやマスクをしていたら,しまいには目を背けたくなってしまいますね。

そこで今回はIllustratorで選択している複数の写真から顔を自動認識し,大きさを揃えて切り抜くスクリプトを紹介します。

続きを読む

【解決】再リンク時同名ファイルを検索して出してほしい!

Spotlightで再リンクダイアログ アイキャッチ図版

前回の記事【解決】再リンクのとき画像のあるフォルダを起点にしたい!により,リンクの貼り直しが少し楽になりました。

それに関して「再リンクのときファイルの名前はわかっているのだから,同じ名前のファイルを検索して候補を挙げてくれればいいのにといつも思っていた」という主旨の感想をいただきました。確かにその通りで,実現すればさらに楽ができそうです。

そこで今回は選択した配置画像の名前でSpotlight検索し,見つかった候補の中から選んで再リンクするAppleScriptを紹介します。

続きを読む

【解決】再リンクのとき画像のあるフォルダを起点にしたい!

再リンクダイアログ アイキャッチ図版

Illustratorで「リンクを再設定」のダイアログを開くと,意図しないフォルダが表示されるときがあります。

どうも前回「配置」や「別名で保存」などで選んだフォルダがダイアログの起点になるようです。

基本的にリンク画像は同じフォルダにまとめて置いてあることが多いので,配置画像からそのフォルダを取得して表示してくれたら楽になりますよね。

そこで今回は選択した配置画像のあるフォルダを起点にして再リンクダイアログを開くスクリプトを紹介します

続きを読む

【解決】スタイルにショートカットを割り当てたい!(2)

ショートカットでスタイル適用(2)アイキャッチ

以前の記事【解決】スタイルにショートカットを割り当てたい!により,キーボードショートカットでスタイルを適用できるようになりました。お気に入りのスタイルをすぐに呼び出すことができ,とても便利に使っています。

でもこのスクリプトは,スタイルごとに1つずつJavaScriptファイルを必要とします。だんだん管理が面倒になってきました。

だって想像してみてください。私がこのスクリプトをアップデートするたびに,あなたは毎回JavaScriptファイルをリネームすることになるんですよ……

幸いなことに,Illustratorにはスクリプト実行時に引数(ひきすう)を渡す機能がついています。引数とはスクリプトに渡す文字や数字などのデータのことです。スタイル名を引数として渡せば,プログラムの中身はそのままでも,そのスタイルを適用する処理に変えられます。

前のスクリプトを作ったときは,引数を管理できるアプリが普及していなかったためファイル名で代用していました。最近はKeyboard Maestroを使う人が増えてきたので,それで管理できそうです。

そこで今回は,バージョンアップしたスタイル適用スクリプトKeyboard Maestroで,複数のスタイル適用ショートカットの管理を簡単にします。

続きを読む