【解決】ファイルごとにオーバープリントの有無を確認したい!

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オーバープリント確認 アイキャッチ図版

Illustratorで学習教材用の図版を作っていると「解答は特色でオーバープリントにする」というルールのときがあります。しかしそれ以上に「オーバープリントは一切使用しない」決まりの場合も多いのではないでしょうか。

オーバープリントの適用は,自ら属性パネルなどを使って設定しないとできません。そのため,大抵は何もしなければそのまま納品できます。

ただ,支給されたデータからコピーした部分に設定されていたり,InDesignから書き出したPDFを素材として使っているといつの間にか紛れ込んでいたりします。

一方で確認のほうはというと,1つひとつ選択して属性パネルを見るのが一番確実です。アピアランスで作った塗りなどはスクリプトから見えないので,スクリプトには頼れません。アクションで一括解除するにも,ロックや表示の状態によって漏れが出る可能性が高く不安です。

印刷して確認するとしても,印刷する側(お客さん側)で使うアプリをオーバープリントプレビューに設定しなければ正しい結果になりません。ちょっとこれはハードルが高いですよね。

このように,万が一のことを考えるとチェックしなくてはいけないけど,完全にチェックするのはとても難しいのがオーバープリントなのです。

幸いなことにIllustratorファイルは,オーバープリントを含んでいるかどうかの情報をメタデータという形で保存しています。適用していないことを確かめるだけなら,ファイルごとにそのメタデータを読み出せばこと足りるわけです。

そこで今回は,ダイアログで選択したai/epsファイルがオーバープリントを含むか調べ,結果をタブ区切りテキストとして保存するJavaScriptを紹介します。

以下のIllustrator用スクリプトをダウンロードし,使えるようにしておいてください。

使いかた

スクリプトを実行すると,ファイル選択ダイアログが出ます。調べたいai/epsファイルを選んでください。調べたいファイルの1つをIllustratorで開いた状態なら,ファイル選択はそれの親フォルダが基点になります。

対象のファイルを選択する画像

その後,選択したファイルのメタデータが読み出されます。ファイルを開かずに調べるので高速です。

読み出しが終わると,保存ダイアログが出ます。タブ区切りテキストを保存する場所と名前を指定してください。

テキストデータは,[ファイルパス][タブ][オーバープリントを含むか]という構造になっています。オーバープリントを含むならtrue,なければfalseです。表計算ソフトにコピペすると見やすくなります。以下のようなイメージです。

filepathhas-overprint
~/Desktop/sample/false.aifalse
~/Desktop/sample/true.aitrue

あとはオートフィルタなどでtrueになっているファイルをピックアップし,開いて修正するだけです。

パス文字列から本体ファイルを開いたり,Finderに表示する動作をしたければ専用の機能を用意しています。【解決】パス文字列からQuick Lookしたい!を参照してください。

これでまた少し仕事が速くなりました。今日もさっさと仕事を切り上げて好きなことをしましょう!

 

コードはこちら

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