ストックイラストのタグ付けが面倒というのは,制作者なら共通の悩みでしょう。アップロードするサイトが少なければコピー&ペーストでも何とかなりますが,増やすとその分負担も重くなってしまいます。
チャンスを広げるためには何とか販売先を多くしたいものです。
解決策として,ファイルへのメタデータ情報埋め込みが普及しています。IPTC情報やXMPメタデータなど呼び名はさまざまですが,する内容は同じです。Adobe Bridgeを利用して説明やタグの情報をファイルに入力すると,ストックイラストサイトのアップローダーがそれを自動で読む流れです。
しかしこの方法だと,次のような問題がありました。
- 英語タグにするサイトと日本語タグにするサイトがあり,対応している画像の種類もまちまちで,大量の画像それぞれに情報を埋め込まなくてはいけない
- PIXTAとpngの組み合わせだと説明(コメント)を正しく認識しない
- iStock(DeepMeta),123RFが情報を何も認識しない
- 日本語情報を埋め込むと,Adobe StockとPIXTAで文字化けする
Illustratorで数種類の画像を自動で書き出し,同時に適切な情報をメタデータに埋め込んで,さらに各社アップローダーがそれを正しく認識してくれたらありがたいですよね。
今回紹介するのはまさにそのためのIllustratorスクリプト,infoVector(インフォベクター)です。
目次
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あらましを教えて
アートボードに置いた特定の形式のテキストを,複数の言語でXMP(IPTC)メタデータに書き込み,ai・eps・jpg・pngファイルとして書き出すIllustrator用スクリプトです。設定により,続けて各社サイトにアップロード可能なZIPファイルを生成できます。ai・jpg・pngにはICC プロファイルを埋め込み可能です。名前はinfoVector(インフォベクター)といいます。
便宜上スクリプトと呼んでいますが,実際はElectronと言う技術で作られたmacOS・Windows両対応のマルチプラットフォームアプリケーションです。インストーラはそれぞれのOS用に分かれ,2つあります。
どのバージョンやサイトに対応してるの?
次の通りです。infoVector 3.1.0からは,起動中のIllustratorのバージョンによってはIllustratorとPhotoshop両方必要になるのでご注意ください。
Illustrator 2023(27.9) かそれ以降の場合
Illustrator単体で動作します。Photoshopは起動もインストールも必要ありません。
Illustrator 2023(27.8) までのバージョンの場合
IllustratorとPhotoshopの両方を起動させる必要があります。
- macOS 10.14以上に対応。macOS 10.14/10.15(Intel),11.7/12.7/13.6/14.3(Apple Silicon)で動作を確認。10.12は不可,10.13は未検証
- Illustrator CS6,またはそれ以上のIllustratorに対応。CS6,CC2015.3〜2024で動作を確認
- Photoshop CC 2018,またはそれ以上のPhotoshopに対応。CC2018〜2024で動作を確認
- Windows 10に対応。Windows 10で動作を確認。Windows 7や8は動作する可能性なし。Windows 11は未検証
- Illustrator CS6以上に対応。CS6,CC2019〜2024で動作を確認
- Photoshop 2020,またはそれ以上のPhotoshopに対応。2020〜2024で動作を確認
※ Windowsのユーザーフォルダ名は半角英数字になっている必要がある。日本語を含むと動作不可
Windowsでは,C:\Users\sttk3 のようにUsers直下のフォルダ名が半角英数字なら正常に動作します。C:\Users\したたか企画 のように日本語だと動きません。ご注意ください。
macOS用・Windows用ともに,Photoshopは画像を開いて変換しているだけです。単純な動作なので,表記していない古いバージョンでも動く可能性はあります。
- Adobe Stock(ZIPアップロード)
- PIXTA
- Shutterstock
- iStock(DeepMeta)
- 123RF
- Dreamstime
- Depositphotos
- イメージマート
どうやってインストールするの?
macOS用にはdmgファイルで,Windows用にはexeファイルでインストーラを用意してあります。ダウンロードして開けば指示が出るので,それに従って進めればOKです。
Windowsの場合はオプションで「現在のユーザーのみにインストールする」を選んでください。
もしすべてのユーザー用にインストールすると,管理者権限とセキュリティの都合で,infoVectorへのファイルドロップがブロックされます。うまく動きません。
インストールが済んだらinfoVectorアプリを開いてみてください。ウインドウが出てきたら成功しています。
起動できないんだけど
macOSの場合,インターネットからダウンロードしてきた身元不明のアプリケーションは起動を阻止されることがあります。
その場合右クリックから[開く]を選ぶか,システム環境設定のセキュリティとプライバシーで[このまま開く]を選択すれば許可できます(開発元が未確認のMacアプリケーションを開く – Apple サポート)。
どう使うの?
ルールにそって作成したIllustratorファイルを,アプリのアイコンかウインドウにドロップするだけです。複数アートボードを含むファイルとアートボード1つだけのファイル,両方に対応しています。初期設定ではスクリプトは次のように働きます。
- infoVectorが,当日の日付で新規フォルダを作る
- Illustratorが,アートボードごとにグループ「InfoGroup」から情報を読み取る
- Illustratorが,アートボードごとにベクター画像・webp画像を書き出す
- infoVectorが,webpからjpg・png画像へ変換する
- Illustratorが,読み取った情報を英語・日本語で各ファイルのメタデータに埋め込む
- infoVectorが,eps+jpg・eps+pngの2パターンでZIPファイルを生成する
4・6の動作で少し間が空きますが,その時間は画像の変換処理やメタデータの編集,ZIP圧縮を実行中です。macOSならdockに,Windowsならタスクバーにプログレスバーが現れます。
ファイルは次のように,英語「en」と日本語「ja」のフォルダに分かれて保存されます。
Adobe Bridgeで実行結果の画像のメタデータを確認すると,このように説明やキーワードなどが書き込まれています。映っていませんが,タイトルも記入済みです。
とよとよ/ストックイラストさんに直感的な使いかたを解説していただけました。ぜひそちらもご参照ください(ストックイラストレーター朗報!ファイル情報埋め込み瞬殺アプリが完成! | 夜更かしCMYK)。
infoVector 2.0.0からは,環境設定「対象の言語」でメタデータ埋め込み・書き出し対象言語を変更できるようになりました。日本語/英語ペアだけでなく,日本語「ja」/英語「en」/スペイン語「es」の3つ,または日本語1つだけのように対象言語を追加・削除できます。「対象の言語」の数だけフォルダができ,それぞれの言語でメタデータが埋め込まれます。
infoVector 2.1.0からは,Illustratorファイルに著作権情報を埋め込み,それを書き出した画像にも適用できるようになりました。いくつかの項目は,Google画像検索に引っかかったとき画面に表示されます(参考:IPTC写真メタデータとGoogle画像のクイックガイド-IPTC)。
対象のメタデータは次の通りです。
- 作成者(Creator)
- 認証(Credit Line)
- 著作権情報(Copyright Notice)
- 著作権のステータス(Copyright Status)
infoVector 3.0.0では,画像にICC プロファイル(カラープロファイル)を埋め込めるようになりました。扱いが比較的難しいので,別の記事【まとめ】infoVectorでICC プロファイルを扱うに設定方法などをまとめました。ぜひご参照ください。
Illustratorファイルの作成ルールは?
各アートボードと説明・タグなどの情報をペアにして取得するために,いくつかの決まりに基づいてレイヤーやオブジェクトを用意する必要があります。基本的に自力で作成せず,テンプレートから複製してご利用ください。テンプレートファイル(InfoVector_structure.ai)はこちらからダウンロードできます。
Illustratorファイルは次の状態にします。名前や座標で内容を識別するのでポイントを押さえてください。
- 情報テキストを置くレイヤー「info」がある
- レイヤー「info」の中にグループ「InfoGroup」があり,情報を紐づけたいアートボードと左上座標が揃っている
- グループ「InfoGroup」の中にテキストフレームがあり,それぞれ何を意味するのか識別できる名前がついている
title_en | タイトル(英語) |
---|---|
desc_en | 説明・コメント(英語) |
tags_en | タグ・キーワード(英語) |
title_ja | タイトル(日本語) |
desc_ja | 説明・コメント(日本語) |
tags_ja | タグ・キーワード(日本語) |
これらの条件を押さえておけば,サイズや位置・色・フォントなどを自由に設定可能です。ぜひご自身がわかりやすいようカスタマイズしてください。書き出した画像では,レイヤー「info」は削除された状態になります。
何も起きないんだけど
これまたセキュリティの都合でスクリプトの実行をブロックされることがあります。その場合,次の対策を見て許可を出してください。
macOS
システム環境設定 > セキュリティとプライバシー > プライバシー > オートメーション と辿り,infoVectorの項目のAdobe Illustrator/Adobe Photoshopにチェックを入れてください。
ファイルの保存先によっては,フォルダへのアクセス許可を求められるかもしれません。システム環境設定 > セキュリティとプライバシー > プライバシー > ファイルとフォルダ と辿り,infoVectorの項目の”◯◯”フォルダにチェックを入れてください。
Windows
セキュリティソフトがinfoVector内蔵のexec.exeをウイルスとみなし,隔離した可能性があります。
復元して元の場所に戻し,exec.exeを無視する設定に変更すると次回からエラーが起こらなくなります。ファイルのある場所は,アプリをインストールしたフォルダ以下 resources/.scripts_unpacked/exec.exe です。具体的な対処方法は各自ご使用のセキュリティソフトのマニュアルをご覧ください。exec.exeは前面にあるIllustrator/Photoshopにスクリプト処理を送るために使っています。
また,インストールのとき「このコンピューターを使用しているすべてのユーザー用にインストールする」を選ぶと,Explorerからのファイルドロップがブロックされることがあります。その場合は「現在のユーザーのみにインストールする」を選び,再インストールします。
環境設定はどう開くの?
アプリを起動した状態で,メニューのPreferencesを選ぶと環境設定画面が開けます。ショートカットはmacOSではcommand+K,WindowsではCtrl+Kです。環境設定では画像保存オプションの指定・表示言語の変更などができます。
どんなことが設定できるの?
大きく分けて一般設定,書き出す種類,保存オプション,Language(表示言語)の4つです。
一般
過去バージョンでは画像処理エンジンを選択できましたが,バージョン3では拡張画像エンジン(sharp)に統一されました。ICC プロファイル埋め込み対応に必要だからです。
書き出す種類
ZIPでは,ファイルの種類ごとにZIPファイルを生成するかしないかを制御します。生成する種類をONにしてください。
eps+jpg+pngはイラストボックスなどで使う機会があるようです。心当たりのあるかたはご利用ください。
保存オプション
Ai・EPS・JPEG・PNGの保存オプションを指定する項目です。
Ai
保存バージョンでは,aiファイルの保存バージョンを指定できます。例えばIllustrator 2020〜は2020以降形式,Illustrator CCは初代CCから2019までの形式などです。可能な限り最新を選んだ場合は,起動しているIllustratorができる範囲で最新の形式に保存します。
EPS
バージョン,プレビュー,オプションのサムネールを作成はIllustratorのEPS保存ダイアログと同じです。違いについてはIllustrator でアートワークを保存する方法を参照してください。
各ファイルを別名保存し直す
ONにすると,書き出したepsファイルを改めて1つずつ開いて別名保存します。Shutterstockの「[アートボードを使用]の設定を使用してベクター画像が保存されています」というエラーを避けるための機能です。
エラーについて詳しくは【解決】Shutterstockの[アートボードを使用]のエラーを回避したい!をご参照ください。
JPEG
画質では,圧縮レベルを指定できます。数値が高いほど画質がよく,データ容量は重くなります。
画像の大きさは解像度で指定できます。単位はppiです。画像の解像度は実際に指定した数値になります。
PNG
画像の大きさを解像度で指定できます。内容はJPEGと同様です。
Language(表示言語)
環境設定画面の言語を変更できます。Japanese(日本語)とEnglish(英語)から選んでください。初期設定はJapaneseです。この項目はアプリケーションを再起動したとき適用されます。ちなみにLanguage設定の表記はずっと英語のままです。
よくある質問と答え(FAQ)
買いたい!
今回のスクリプトはアプリ2つセット(macOS/Windows)で販売しています。noteに出店していて,アカウントがなくても購入可能です。
note で買う:3500円この価格だと手を出しにくいかもしれませんが,少し計算してみてください。
例えば画像を書き出してそれぞれメタデータを埋め込み,3種類のZIPを生成する作業がアートボード1個につき5分かかるとします。
もし時給を1000円とすれば,12個で1000円,42個で3500円です。42個分変換すれば払った金額分戻ってきます。
もし時給を3000円とすれば,12個で3000円,14個で3500円です。たった14個で戻ります!
それにテキストをあっちからこっちへコピペする作業に追われている人と,その時間を新しいイラストの制作や適切なキーワードの設定に当てる人,どちらがより成長できるでしょうか?
しかし一番嬉しいのは,ただただ面倒な無価値作業から解放され,イラスト描きに集中できることです。楽しいことしながらお金が増えていくなら最高ですよね。ぜひご購入いただき,輝けるストックイラストライフを手にしてください。
シリーズ記事
- この記事:【解決】ストックイラストのタグ付けと画像書き出しを一気に済ませたい!
- 【履歴】infoVector 2.3.0
- 【履歴】infoVector 1.4.0
こちらのスクリプトはminimumAreaに続き,とよとよ/ストックイラストさんやテスターの皆さんとの共同制作です。バージョン3の制作では特にタカハシさん・カッコー|ストックイラストさんにお世話になりました。ありがとうございます。
初めまして。
infoVector
タグ付けの効率化に頭を悩せていたので
これで開放されると喜び、早速購入いしました。
全ての画像にタグがついていて感動してしまいました。
こんな便利なものを作ってくださって感謝しかありません。
ひとつだけ気になるのは
JPG、PNG共に解像度を300ppiに設定してあるのですが
書き出されたものは全て72ppiでした。
これは、私だけの現象でしょうか?
お忙しいところ恐縮ですが、教えていただけると助かります。
ご購入・ご連絡ありがとうございます。
はい,おっしゃる通りです。実は「どんなことが設定できるの?」の項目に書いてある通り,実際にできる画像は常に72ppiになり,指定した解像度相当の倍率で拡大されます。例えば300を指定した場合,300 / 72 で大体4.17倍です。画像購入者が配置するとき24%(72 / 300)を指定すると300ppi相当になります。
現在300を指定したときに300ppiになる挙動をプログラムで実現できるか調べていますが,見込みは薄そうです。自由に解像度を指定できず,いくつかの選択肢から選ぶ形式になってしまいます。また,Photoshopで再保存するとタイトルや説明などのメタデータが文字化けする可能性があります。
最終的に「解決法が見つかるまではそういう仕様です」という結論になります。この結果で大丈夫でしょうか?
今は300ppiを指定したら画像は300ppiになります。
ご丁寧な説明をありがとうございました。
ちゃんと設定の説明を理解しないで
こちらが300ppiを指定したら、そうなるものだと勝手に勘違いしておりました。
申し訳ございませんでした。
私はPhotoshopで再保存という手段で300ppiにしてますが
文字化けしていません。
梅雨の季節になってきましたが、お身体ご自愛下さい。
ご返答ありがとうございます。
文字化けの条件はわかっておりませんが,実験の結果それは確かに存在するのです。ご注意ください。改めて確認すると,文字化けするのは説明とキーワードでした。Adobe StockとPIXTAで現れます。
参考ツイート:
https://twitter.com/natane_stock/status/1252968545056468995
https://twitter.com/natane_stock/status/1253232313334263809
https://twitter.com/_alysantwanet_/status/1145876301686824961
https://twitter.com/sttk3com/status/1382653158208401416
初めまして
購入させていただきました
フォーマットデータで制作すると
問題なく作れました(感動しました!)
のですが
原稿サイズ
以下の流れで変更すると
エラーが起こり
何か方法があれば教えていただけると助かります
windous10 イラストレーター最新版
・フォーマットデータのアートボードのサイズ変更(4000pixel×4000pixelに拡大)
・アートボード2消去
・infoの透明□のサイズも(4000pixel×4000pixelに拡大)
・BACKレイヤー消去(残して置いたらエラーが起きたので)
ご購入・ご連絡ありがとうございます。まだ何のエラーかわかりませんが,予想でお答えします。
Illustratorはできる画像のpixel数が大きくなりすぎると,画像を書き出せません。今回はアートボードのサイズがもともと大きいので,infoVectorの環境設定を開いてJPEG・PNGの書き出し解像度を72に設定してみてください。それなら原寸で許容範囲になるかと思います。
もしまだエラーが起こる場合は,エラーが出ている画面のスクリーンショット(またはスマホなどで撮った写真)をご用意ください。Twitterのダイレクトメッセージやオンラインストレージ経由でお送りいただけましたら幸いです。
はじめまして、この度noteにて購入させていただきました。
MacでDLしたのですが、エラーで開くことができません。
oneドライブからDL→dmgファイルを開く→警告ウィンドウ 次のディスクイメージは開けませんでした 理由:イメージを認識できません
と出ます。
また貴サイトのDLリンクを押してPWを入れる方法を試すと、— Invalid download link — というページに飛びます。
当方の環境
Mac 10.15.7 (intel mid2020)
safari crome 両方最新版で試しております。
何かすごく初歩的なこちらのミスでDLできてないのではないかと思うのですが、
何か考えられる原因があればご教示いただけますと幸いです。
ご購入ありがとうございます。
【1】OneDrive
試したところ私の環境ではダウンロード・展開できました。原因がわかりませんが,セキュリティ関係のブロックかもしれません。dmgファイルをFinderの右クリックの[開く]経由で展開してみてください。
【2】したたか企画ダウンロードリンク
こちらはリンクにトラブルが起きていたようです。修正しましたので再度お試しいただけますでしょうか。
よろしくお願いいたします。
早速ご対応いただいて、ありがとうございました。
サイトのダウンロードリンクから無事DLし、そちらは開くことができました!
minimumAreaもいつも使わせていただいています。
素晴らしいツールをシェアしていただき、本当にありがとうございました。
はじめまして。noteにてinfoVectorを購入させていただきました。
非常に効率的なツールで、活用するのが楽しみです。
素人目なご質問恐れ入ります。
illustrator2022 (cc)で3MBほどのイラストデータ(イラスト作成はfresco)なのですが
こちらをアップロードしますと90MBほどになってしまいます。
元データをもっと小さくつくなり治す必要があるのでしょうか。
検索などでも解決法が見出せず、
何か対応策等がお分かりになりましたらご教示いただけませんでしょうか。
よろしくお願いいたします。
ご購入ありがとうございます。元データを見ていないのではっきりとしたことは言えませんが,こんな対策はいかがでしょうか。
infoVectorの画像書き出し解像度を適切に変更する
infoVectorの書き出し解像度は,初期設定では300ppiです。原寸と比べ4倍ほどの大きさで書き出すことになります。もし元のアートボードサイズが2000px × 2000pxなど拡大の必要がない場合,書き出し解像度設定を72ppiにしてください。原寸100%で保存され,軽さをキープできます。
元ファイルのアートボードサイズを見直す
大抵のストックフォトサービスでは,JPEGやPNGのプレビュー用画像が規定の大きさに達していればIllustratorデータのアートボードが小さくても審査に通ります。アートボードサイズが大きいとデータは重くなるので,小さめアートボードのIllustratorファイルをinfoVectorの書き出し解像度設定で拡大書き出しすれば容量を節約できます。
ファイル保存形式を見直す
元データがFrescoの場合,ぼかしや透明効果が大量発生するためにデータが重くなるのかもしれません。その場合EPSやaiなどベクターデータで販売するのを諦め,JPEG・PNGなどラスター画像のみにするのも1つの手です。ベクターデータはパーツ単位で色や形を変更しやすいところが長所なので,Frescoのような手描きの質感を重視し再編集性に特化しないイラストの場合は,むしろラスター画像が向いている可能性があります。
参考にしていただけましたら幸いです。
早速ご丁寧にお返事ありがとうございます。
いただいたアドバイスを検証してみたいと存じます。
取り急ぎお礼まで。
はじめまして!とても素敵なアプリを制作してくださりありがとうございます。
Windows版を購入させていただきました。
イラストレーター自体があまり使いこなせていない素人なのですが、
したたか企画の動画とよとよさんの動画を見ながらデータを作成してみました。
「en」「jaA」のフォルダは出来るのですが、その後エラーログのメモ帳が出てきて、
「対象アートボードがありません。」となってしまいます。
対処法などございますでしょうか?
先ほどコメントをお送りした者です。
すみません、infoの左上を、イラストでは無くアートボードの赤い線に合わせてしまっておりました!
イラストの左上に合わせてみた所、無事に書き出しをしてくれました。
これで、ストックイラストのタグ打ち込みの時間をかなり短縮できそうです!
とても素敵なアプリを作ってくださり、本当にありがとうございます!!
ご購入ありがとうございます。ご感想嬉しいです。
補足すると,アートボードを囲む赤い線は「裁ち落とし」と言います。チラシ等のデータ作成に使うものです。ストックイラストでは余計なトラブルを招くため,なくすのがおすすめです。
ファイル > ドキュメント設定 > 裁ち落としを天地左右すべて0にしてください。そうすればなしにできます。