【解決】ストックイラストのタグ付けと画像書き出しを一気に済ませたい!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
infoVector アイキャッチ図版

ストックイラストのタグ付けが面倒というのは,制作者なら共通の悩みでしょう。アップロードするサイトが少なければコピー&ペーストでも何とかなりますが,増やすとその分負担も重くなってしまいます。

チャンスを広げるためには何とか販売先を多くしたいものです。

解決策として,ファイルへのメタデータ情報埋め込みが普及しています。IPTC情報やXMPメタデータなど呼び名はさまざまですが,する内容は同じです。Adobe Bridgeを利用して説明やタグの情報をファイルに入力すると,ストックイラストサイトのアップローダーがそれを自動で読む流れです。

しかしこの方法だと,次のような問題がありました。

  • 英語タグにするサイトと日本語タグにするサイトがあり,対応している画像の種類もまちまちで,大量の画像それぞれに情報を埋め込まなくてはいけない
  • PIXTAとpngの組み合わせだと説明(コメント)を正しく認識しない
  • iStock(DeepMeta),123RFが情報を何も認識しない
  • 日本語情報を埋め込むと,Adobe StockとPIXTAで文字化けする

Illustratorで数種類の画像を自動で書き出し,同時に適切な情報をメタデータに埋め込んで,さらに各社アップローダーがそれを正しく認識してくれたらありがたいですよね。

今回紹介するのはまさにそのためのIllustratorスクリプト,infoVector(インフォベクター)です。

動画で見たい

あらましを教えて

アートボードに置いた特定の形式のテキストを,複数の言語でXMP(IPTC)メタデータに書き込み,ai・eps・jpg・pngファイルとして書き出すIllustrator用スクリプトです。設定により,続けて各社サイトにアップロード可能なZIPファイルを生成できます。ai・jpg・pngにはICC プロファイルを埋め込み可能です。名前はinfoVector(インフォベクター)といいます。

便宜上スクリプトと呼んでいますが,実際はElectronと言う技術で作られたmacOS・Windows両対応のマルチプラットフォームアプリケーションです。インストーラはそれぞれのOS用に分かれ,2つあります。

どのバージョンやサイトに対応してるの?

次の通りです。infoVector 3.1.0からは,起動中のIllustratorのバージョンによってはIllustratorとPhotoshop両方必要になるのでご注意ください。

Illustrator  2023(27.9) かそれ以降の場合

Illustrator単体で動作します。Photoshopは起動もインストールも必要ありません。


Illustrator  2023(27.8) までのバージョンの場合

IllustratorとPhotoshopの両方を起動させる必要があります。

macOS用(app)
  • macOS 10.14以上に対応。macOS 10.14/10.15(Intel),11.7/12.7/13.6/14.3(Apple Silicon)で動作を確認。10.12は不可,10.13は未検証
  • Illustrator CS6,またはそれ以上のIllustratorに対応。CS6,CC2015.3〜2024で動作を確認
  • Photoshop CC 2018,またはそれ以上のPhotoshopに対応。CC2018〜2024で動作を確認
Windows用(exe)
  • Windows 10に対応。Windows 10で動作を確認。Windows 7や8は動作する可能性なし。Windows 11は未検証
  • Illustrator CS6以上に対応。CS6,CC2019〜2024で動作を確認
  • Photoshop 2020,またはそれ以上のPhotoshopに対応。2020〜2024で動作を確認

※ Windowsのユーザーフォルダ名は半角英数字になっている必要がある。日本語を含むと動作不可

Windowsでは,C:\Users\sttk3 のようにUsers直下のフォルダ名が半角英数字なら正常に動作します。C:\Users\したたか企画 のように日本語だと動きません。ご注意ください。

macOS用・Windows用ともに,Photoshopは画像を開いて変換しているだけです。単純な動作なので,表記していない古いバージョンでも動く可能性はあります。

動作確認済みストックイラストサイト
  • Adobe Stock(ZIPアップロード)
  • PIXTA
  • Shutterstock
  • iStock(DeepMeta)
  • 123RF
  • Dreamstime
  • Depositphotos
  • イメージマート

どうやってインストールするの?

macOS用にはdmgファイルで,Windows用にはexeファイルでインストーラを用意してあります。ダウンロードして開けば指示が出るので,それに従って進めればOKです。

Windowsの場合はオプションで「現在のユーザーのみにインストールする」を選んでください。

インストールオプション選択画面 画像

もしすべてのユーザー用にインストールすると,管理者権限とセキュリティの都合で,infoVectorへのファイルドロップがブロックされます。うまく動きません。

インストールが済んだらinfoVectorアプリを開いてみてください。ウインドウが出てきたら成功しています。

infoVector window image

起動できないんだけど

macOSの場合,インターネットからダウンロードしてきた身元不明のアプリケーションは起動を阻止されることがあります。

開発者不明アプリケーション警告 画像

その場合右クリックから[開く]を選ぶか,システム環境設定のセキュリティとプライバシーで[このまま開く]を選択すれば許可できます(開発元が未確認のMacアプリケーションを開く – Apple サポート)。

どう使うの?

ルールにそって作成したIllustratorファイルを,アプリのアイコンかウインドウにドロップするだけです。複数アートボードを含むファイルとアートボード1つだけのファイル,両方に対応しています。初期設定ではスクリプトは次のように働きます。

  1. infoVectorが,当日の日付で新規フォルダを作る
  2. Illustratorが,アートボードごとにグループ「InfoGroup」から情報を読み取る
  3. Illustratorが,アートボードごとにベクター画像・webp画像を書き出す
  4. infoVectorが,webpからjpg・png画像へ変換する
  5. Illustratorが,読み取った情報を英語・日本語で各ファイルのメタデータに埋め込む
  6. infoVectorが,eps+jpg・eps+pngの2パターンでZIPファイルを生成する

4・6の動作で少し間が空きますが,その時間は画像の変換処理やメタデータの編集,ZIP圧縮を実行中です。macOSならdockに,Windowsならタスクバーにプログレスバーが現れます。

プログレスバー見本画像

ファイルは次のように,英語「en」と日本語「ja」のフォルダに分かれて保存されます。

フォルダ構成見本画像

Adobe Bridgeで実行結果の画像のメタデータを確認すると,このように説明やキーワードなどが書き込まれています。映っていませんが,タイトルも記入済みです。

メタデータ編集結果見本画像

とよとよ/ストックイラストさんに直感的な使いかたを解説していただけました。ぜひそちらもご参照ください(ストックイラストレーター朗報!ファイル情報埋め込み瞬殺アプリが完成! | 夜更かしCMYK)。

infoVector 2.0.0からは,環境設定「対象の言語」でメタデータ埋め込み・書き出し対象言語を変更できるようになりました。日本語/英語ペアだけでなく,日本語「ja」/英語「en」/スペイン語「es」の3つ,または日本語1つだけのように対象言語を追加・削除できます。「対象の言語」の数だけフォルダができ,それぞれの言語でメタデータが埋め込まれます。

infoVector 2.1.0からは,Illustratorファイルに著作権情報を埋め込み,それを書き出した画像にも適用できるようになりました。いくつかの項目は,Google画像検索に引っかかったとき画面に表示されます(参考:IPTC写真メタデータとGoogle画像のクイックガイド-IPTC)。

対象のメタデータは次の通りです。

IPTC Core
  • 作成者(Creator)
  • 認証(Credit Line)
  • 著作権情報(Copyright Notice)
  • 著作権のステータス(Copyright Status)

infoVector 3.0.0では,画像にICC プロファイル(カラープロファイル)を埋め込めるようになりました。扱いが比較的難しいので,別の記事【まとめ】infoVectorでICC プロファイルを扱うに設定方法などをまとめました。ぜひご参照ください。

Illustratorファイルの作成ルールは?

各アートボードと説明・タグなどの情報をペアにして取得するために,いくつかの決まりに基づいてレイヤーやオブジェクトを用意する必要があります。基本的に自力で作成せず,テンプレートから複製してご利用ください。テンプレートファイル(InfoVector_structure.ai)はこちらからダウンロードできます。

Illustratorファイルは次の状態にします。名前や座標で内容を識別するのでポイントを押さえてください。

  1. 情報テキストを置くレイヤー「info」がある
  2. レイヤー「info」の中にグループ「InfoGroup」があり,情報を紐づけたいアートボードと左上座標が揃っている
  3. グループ「InfoGroup」の中にテキストフレームがあり,それぞれ何を意味するのか識別できる名前がついている
テキストフレームにつける名前(初期設定)
title_enタイトル(英語)
desc_en説明・コメント(英語)
tags_enタグ・キーワード(英語)
title_jaタイトル(日本語)
desc_ja説明・コメント(日本語)
tags_jaタグ・キーワード(日本語)
infoVector Illustratorデータ構造 画像

これらの条件を押さえておけば,サイズや位置・色・フォントなどを自由に設定可能です。ぜひご自身がわかりやすいようカスタマイズしてください。書き出した画像では,レイヤー「info」は削除された状態になります。

en/ja以外のときはどうするの?

環境設定「対象の言語」でen/ja以外の言語を指定する場合,infoGroup内のテキストフレームにつける名前の末尾も合わせて変更してください。例えばas/px/ss/isの4つを指定する場合,テキストフレームは次の状態にします。

テキストフレームにつける名前(as/px/ss/is)
title_as タイトル(as)
desc_as 説明・コメント(as)
tags_as タグ・キーワード(as)
title_px タイトル(px)
desc_px 説明・コメント(px)
tags_px タグ・キーワード(px)
title_ss タイトル(ss)
desc_ss 説明・コメント(ss)
tags_ss タグ・キーワード(ss)
title_is タイトル(is)
desc_is 説明・コメント(is)
tags_is タグ・キーワード(is)
infoVector Illustratorデータ構造 as/px/ss/is

as/px/ss/is 4つ用見本ファイル(InfoVector_structure_providers.ai)はこちらからダウンロードしてください。

何も起きないんだけど

これまたセキュリティの都合でスクリプトの実行をブロックされることがあります。その場合,次の対策を見て許可を出してください。

macOS

システム環境設定 > セキュリティとプライバシー > プライバシー > オートメーション と辿り,infoVectorの項目のAdobe Illustrator/Adobe Photoshopにチェックを入れてください。

Illustratorアクセス権 画像2

ファイルの保存先によっては,フォルダへのアクセス許可を求められるかもしれません。システム環境設定 > セキュリティとプライバシー > プライバシー > ファイルとフォルダ と辿り,infoVectorの項目の”◯◯”フォルダにチェックを入れてください。

Illustratorアクセス権 画像2

Windows

セキュリティソフトがinfoVector内蔵のexec.exeをウイルスとみなし,隔離した可能性があります。

exec.exeが行方不明 画像

復元して元の場所に戻し,exec.exeを無視する設定に変更すると次回からエラーが起こらなくなります。ファイルのある場所は,アプリをインストールしたフォルダ以下 resources/.scripts_unpacked/exec.exe です。具体的な対処方法は各自ご使用のセキュリティソフトのマニュアルをご覧ください。exec.exeは前面にあるIllustrator/Photoshopにスクリプト処理を送るために使っています。

また,インストールのとき「このコンピューターを使用しているすべてのユーザー用にインストールする」を選ぶと,Explorerからのファイルドロップがブロックされることがあります。その場合は「現在のユーザーのみにインストールする」を選び,再インストールします。

インストールオプション選択画面 画像

環境設定はどう開くの?

アプリを起動した状態で,メニューのPreferencesを選ぶと環境設定画面が開けます。ショートカットはmacOSではcommand+K,WindowsではCtrl+Kです。環境設定では画像保存オプションの指定・表示言語の変更などができます。

preferences menu image

どんなことが設定できるの?

大きく分けて一般設定,書き出す種類,保存オプション,Language(表示言語)の4つです。

一般

infoVector 一般 設定画面
対象のアートボード

Illustrator書類に複数のアートボードがあるとき,どのアートボードを書き出し対象にするかを制御します。

すべての場合,InfoGroupとペア判定できたアートボードすべてを対象にします。

毎回ダイアログで指定の場合,InfoGroupとペア判定できたアートボードの中からダイアログで書き出すものを選択します。ドロップしたファイルごとに毎回ダイアログが出るので,選択をしないと動作が止まります。ご注意ください。

対象の言語

画像に埋め込むメタデータの言語を増やしたり,減らしたりできます。英語と日本語でそれぞれ書き出したい場合は,enjaをセットしておいてください。日本語だけならjaのみにします。

[+]が追加[-]が削除です。[↑][↓]は順番を入れ替えます。

追加する言語の名前はaからzのアルファベット小文字2字で指定してください。タイトルは対象の言語ですが,識別できれば名前は何でもかまいません。as/px/ss/isの4つを指定して,Adobe Stock/PIXTA/Shutterstock/iStockで別々の情報を埋め込むといった高度な技も可能です。ただし処理の実行時,InfoGroupの中でその名前のついたテキストフレームが見つからない場合はエラー扱いになります(ファイルごとスキップされる)。

ZIP圧縮する

ONにすると[書き出す種類 > ZIP]で指定した組み合わせのZIPファイルを生成します。

ICC プロファイルを埋め込む

ONにするとai・jpg・pngファイルにICC プロファイルを埋め込みます。詳しくは記事◯◯をご参照ください。

著作権情報を埋め込む

ONにすると,メタデータの 作成者・認証・著作権情報・著作権のステータス を書き出すファイルに埋め込みます。OFFにした場合はそれらのメタデータを空欄にします。

未使用項目を削除する

書類上の未使用項目を自動的に削除します。パネルで「未使用項目を選択」を実行し,削除するのと同じ動作です。使用にはIllustrator CS6かそれ以降のバージョンが要ります。文字スタイル・段落スタイル・グラフィックスタイル・シンボル・ブラシ・スウォッチが対象です。

アートボード外アイテムを削除する

ai/epsファイルからアートボードを個別に書き出すとき,隣のアートボードやペーストボードにあったアイテム(オブジェクト)がついてくることがあります。クリッピングマスクで隠している中身が該当アートボードに触れているとそうなるようです。

ONにするとそれを自動的に削除するようになります。書き出したai/epsファイルを改めて開き,アートボード外アイテムを削除するという動作です。

レイヤーとアイテムをロック解除/表示する

ONにすると,全レイヤー・全アイテムのロックを自動で解除し,非表示のものは表示します。

この機能はバージョン2017かそれ以前のIllustratorには荷が重い(途中で止まることが多い)ため,それらを使用しているかたはOFF推奨です。もし途中で止まった場合は,Illustratorを再起動すると正常に戻ります。

過去バージョンでは画像処理エンジンを選択できましたが,バージョン3では拡張画像エンジン(sharp)に統一されました。ICC プロファイル埋め込み対応に必要だからです。

書き出す種類

infoVector 書き出す種類 設定画面

ZIPでは,ファイルの種類ごとにZIPファイルを生成するかしないかを制御します。生成する種類をONにしてください。

eps+jpg+pngはイラストボックスなどで使う機会があるようです。心当たりのあるかたはご利用ください。

保存オプション

Ai・EPS・JPEG・PNGの保存オプションを指定する項目です。

Ai

infoVector Ai保存オプション 設定画面

保存バージョンでは,aiファイルの保存バージョンを指定できます。例えばIllustrator 2020〜は2020以降形式,Illustrator CCは初代CCから2019までの形式などです。可能な限り最新を選んだ場合は,起動しているIllustratorができる範囲で最新の形式に保存します。

EPS

EPS保存オプション画面

バージョン,プレビュー,オプションのサムネールを作成はIllustratorのEPS保存ダイアログと同じです。違いについてはIllustrator でアートワークを保存する方法を参照してください。

各ファイルを別名保存し直す

ONにすると,書き出したepsファイルを改めて1つずつ開いて別名保存します。Shutterstockの「[アートボードを使用]の設定を使用してベクター画像が保存されています」というエラーを避けるための機能です。

エラーについて詳しくは【解決】Shutterstockの[アートボードを使用]のエラーを回避したい!をご参照ください。

JPEG

infoVector JPEG保存オプション 設定画面

画質では,圧縮レベルを指定できます。数値が高いほど画質がよく,データ容量は重くなります。

画像の大きさは解像度で指定できます。単位はppiです。画像の解像度は実際に指定した数値になります。

PNG

infoVector PNG保存オプション 設定画面

画像の大きさを解像度で指定できます。内容はJPEGと同様です。

Language(表示言語)

infoVector Language 設定画面

環境設定画面の言語を変更できます。Japanese(日本語)とEnglish(英語)から選んでください。初期設定はJapaneseです。この項目はアプリケーションを再起動したとき適用されます。ちなみにLanguage設定の表記はずっと英語のままです。

よくある質問と答え(FAQ)

いくつかのアートボードが書き出されません

対象のアートボードとinfoGroupオブジェクトの左上座標が揃っているかご確認ください。5pt(5px)以上ずれている場合,書き出し対象から外れます。

ドラッグによる目分量やスナップに依存すると失敗しやすいため,次の手順をおすすめします。

  1. 最初のアートボードとinfoGroupの左上座標を,変形パネルやプロパティパネルを使用し数値で合わせる
  2. infoGroupをショートカットcommand+Xなどでカットする
  3. [すべてのアートボードにペースト]を実行し,すべてのアートボードの同じ位置にペーストする

書き出した画像が思ったより大きいのはなぜでしょうか

初期設定では書き出し解像度が300ppiに指定してあります。原寸は72ppiなので,できる画像は 300 / 72 で大体4.17倍の大きさです。原寸で十分なアートボードサイズで制作している場合,解像度設定を72にセットしてください。

書き出した画像に細いグレーの線が入ることがあります

こちらはinfoVector 2.0.0以降は起こりません。古いバージョンを使用中の場合,2.0.0以降へのアップデートを推奨します。

infoVector 1.4.0までの場合Illustratorデータに問題がなくても,意図しない部分に線が入る現象があります。スクリーン用に書き出しを使用OFFで,画像書き出し解像度350ppiのとき発生するようです。

これはIllustratorの画像書き出し機能(exportFile)が原因です。infoVector 1.2.0からは次の対策をしました。

  • スクリーン用に書き出しを使用の設定を追加(Illustrator CC 2018以上で使える,別の種類の画像書き出し機能。ONにすると有効になる)
  • スクリーン用に書き出しを使用OFFかつ解像度350ppiのとき,解像度349ppiに自動変更

それでもまだ線が入る場合は,解像度を1だけでいいので変更してみてください。

ai保存バージョンをILLUSTRATOR 10に指定すると,書き出したaiファイルが保存できなくなります

Illustratorのバグのようです。複数アートボードを個別に保存するとき,Illustrator CSかそれ以下を指定すると書き出したファイルは再度保存できなくなります。

infoVector 1.1.0からはバグ回避のため,一旦最新バージョンで個別に保存してからバージョンを落とす流れに変更しました。まだ1.1.0より前のバージョンをご使用のかたはアップデートをお願いいたします。

また根本的な解決に向け,UserVoiceにご投票いただけると嬉しいです(Exported ai files cannot be saved again – Adobe Illustrator)。

epsを書き出すときIllustratorがクラッシュしたり,オブジェクトの位置がずれたりすることがあります

これはスクリプトでなくIllustratorの問題なのですが,起きる場合は次のような対策をお試しください。

  • カリグラフィブラシを削除する
  • シンボルやアピアランス効果を拡張する

ストックフォトサイトにアップロードしたとき,正しく読み込まれない情報があります

対象のIllustratorファイルがiCloud Driveなどのクラウドドライブに置いてある場合,必要なメタデータ編集ができず読み込みに失敗することがあります。ローカルドライブに移動してから実行してください。

もしAdobe Stockにai/epsファイルだけを送る形式でアップロードしている場合は,ZIPファイルでご送信ください。Adobe Stockに読み込ませるためのメタデータ加工は,jpgファイルに施します。ai/epsだけではうまく認識しません。

アップロードするファイルの名前に日本語を含んでいると,ストックフォトサイトが情報を認識しないこともあります。もとのaiファイルの名前やアートボード名に日本語を使用している場合,半角英数字とハイフン-・アンダースコア_だけの構成へ変更してみてください。

スウォッチやグラフィックスタイルが自動で削除されません

infoVector 1.3.0から[未使用項目を削除する]機能がつきました。しかし初期設定ではOFFになっています。環境設定 > 一般 > 未使用項目を削除する をONにしてから実行してください。

Unable to load the AdobeXMPScript library(AdobeXMPScriptライブラリを読み込めませんでした)とエラーが出ます

macOS版のIllustrator 2021(25.4.1)は,スクリプト動作に必要なパーツが欠けた状態で出荷されています。例えるなら,画像をリンク配置しているのに画像ファイル自体は添付し忘れているような状態です。

infoVector 2.0.0からはバグ回避のため,他のバージョンのIllustratorやInDesign・Photoshopなどから必要なパーツを拝借して動作します。もしこのエラーが出る場合は,Illustrator 2022(26)やInDesign・Photoshopなどをインストールしてから再度お試しください。

またIllustrator 2021(25.4.7)でパーツが復活していました。2021(25.4.7)へアップデートすれば動くようになります。

Shutterstockにアップロードすると「[アートボードを使用]の設定を使用してベクター画像が保存されています」とエラーが出ます

EPS設定の[各ファイルを別名保存し直す]をONにすることをお勧めします。[アートボードを使用]エラーについて詳しくは【解決】Shutterstockの[アートボードを使用]のエラーを回避したい!をご参照ください。

買いたい!

今回のスクリプトはアプリ2つセット(macOS/Windows)で販売しています。noteに出店していて,アカウントがなくても購入可能です。

note で買う:3500円

この価格だと手を出しにくいかもしれませんが,少し計算してみてください。

例えば画像を書き出してそれぞれメタデータを埋め込み,3種類のZIPを生成する作業がアートボード1個につき5分かかるとします。
もし時給を1000円とすれば,12個で1000円,42個で3500円です。42個分変換すれば払った金額分戻ってきます。
もし時給を3000円とすれば,12個で3000円,14個で3500円です。たった14個で戻ります!

それにテキストをあっちからこっちへコピペする作業に追われている人と,その時間を新しいイラストの制作や適切なキーワードの設定に当てる人,どちらがより成長できるでしょうか?

しかし一番嬉しいのは,ただただ面倒な無価値作業から解放され,イラスト描きに集中できることです。楽しいことしながらお金が増えていくなら最高ですよね。ぜひご購入いただき,輝けるストックイラストライフを手にしてください。

シリーズ記事

こちらのスクリプトはminimumAreaに続き,とよとよ/ストックイラストさんやテスターの皆さんとの共同制作です。バージョン3の制作では特にタカハシさん・カッコー|ストックイラストさんにお世話になりました。ありがとうございます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

広告

コメント

  1. H・M より:

    初めまして。

    infoVector 
    タグ付けの効率化に頭を悩せていたので
    これで開放されると喜び、早速購入いしました。
    全ての画像にタグがついていて感動してしまいました。
    こんな便利なものを作ってくださって感謝しかありません。

    ひとつだけ気になるのは
    JPG、PNG共に解像度を300ppiに設定してあるのですが
    書き出されたものは全て72ppiでした。
    これは、私だけの現象でしょうか?
    お忙しいところ恐縮ですが、教えていただけると助かります。

    1. したたか企画 より:

      ご購入・ご連絡ありがとうございます。

      > 書き出されたものは全て72ppiでした。

      はい,おっしゃる通りです。実は「どんなことが設定できるの?」の項目に書いてある通り,実際にできる画像は常に72ppiになり,指定した解像度相当の倍率で拡大されます。例えば300を指定した場合,300 / 72 で大体4.17倍です。画像購入者が配置するとき24%(72 / 300)を指定すると300ppi相当になります。

      現在300を指定したときに300ppiになる挙動をプログラムで実現できるか調べていますが,見込みは薄そうです。自由に解像度を指定できず,いくつかの選択肢から選ぶ形式になってしまいます。また,Photoshopで再保存するとタイトルや説明などのメタデータが文字化けする可能性があります。

      最終的に「解決法が見つかるまではそういう仕様です」という結論になります。この結果で大丈夫でしょうか?

      1. したたか企画 より:

        今は300ppiを指定したら画像は300ppiになります。

  2. H・M より:

    ご丁寧な説明をありがとうございました。
    ちゃんと設定の説明を理解しないで
    こちらが300ppiを指定したら、そうなるものだと勝手に勘違いしておりました。
    申し訳ございませんでした。

    私はPhotoshopで再保存という手段で300ppiにしてますが
    文字化けしていません。

    梅雨の季節になってきましたが、お身体ご自愛下さい。

    1. したたか企画 より:

      ご返答ありがとうございます。

      文字化けの条件はわかっておりませんが,実験の結果それは確かに存在するのです。ご注意ください。改めて確認すると,文字化けするのは説明とキーワードでした。Adobe StockとPIXTAで現れます。

      参考ツイート:
      https://twitter.com/natane_stock/status/1252968545056468995
      https://twitter.com/natane_stock/status/1253232313334263809
      https://twitter.com/_alysantwanet_/status/1145876301686824961
      https://twitter.com/sttk3com/status/1382653158208401416

  3. より:

    初めまして
    購入させていただきました

    フォーマットデータで制作すると
    問題なく作れました(感動しました!)
    のですが

    原稿サイズ
    以下の流れで変更すると
    エラーが起こり
    何か方法があれば教えていただけると助かります

    windous10 イラストレーター最新版
    ・フォーマットデータのアートボードのサイズ変更(4000pixel×4000pixelに拡大)
    ・アートボード2消去
    ・infoの透明□のサイズも(4000pixel×4000pixelに拡大)
    ・BACKレイヤー消去(残して置いたらエラーが起きたので)

    1. したたか企画 より:

      ご購入・ご連絡ありがとうございます。まだ何のエラーかわかりませんが,予想でお答えします。

      Illustratorはできる画像のpixel数が大きくなりすぎると,画像を書き出せません。今回はアートボードのサイズがもともと大きいので,infoVectorの環境設定を開いてJPEG・PNGの書き出し解像度を72に設定してみてください。それなら原寸で許容範囲になるかと思います。

      もしまだエラーが起こる場合は,エラーが出ている画面のスクリーンショット(またはスマホなどで撮った写真)をご用意ください。Twitterのダイレクトメッセージやオンラインストレージ経由でお送りいただけましたら幸いです。

  4. やま より:

    はじめまして、この度noteにて購入させていただきました。
    MacでDLしたのですが、エラーで開くことができません。

    oneドライブからDL→dmgファイルを開く→警告ウィンドウ 次のディスクイメージは開けませんでした 理由:イメージを認識できません
    と出ます。

    また貴サイトのDLリンクを押してPWを入れる方法を試すと、— Invalid download link — というページに飛びます。

    当方の環境
    Mac 10.15.7 (intel mid2020)
    safari crome 両方最新版で試しております。

    何かすごく初歩的なこちらのミスでDLできてないのではないかと思うのですが、
    何か考えられる原因があればご教示いただけますと幸いです。

    1. したたか企画 より:

      ご購入ありがとうございます。

      【1】OneDrive
      試したところ私の環境ではダウンロード・展開できました。原因がわかりませんが,セキュリティ関係のブロックかもしれません。dmgファイルをFinderの右クリックの[開く]経由で展開してみてください。

      【2】したたか企画ダウンロードリンク
      こちらはリンクにトラブルが起きていたようです。修正しましたので再度お試しいただけますでしょうか。

      よろしくお願いいたします。

      1. やま より:

        早速ご対応いただいて、ありがとうございました。
        サイトのダウンロードリンクから無事DLし、そちらは開くことができました!
        minimumAreaもいつも使わせていただいています。
        素晴らしいツールをシェアしていただき、本当にありがとうございました。

  5. mo より:

    はじめまして。noteにてinfoVectorを購入させていただきました。
    非常に効率的なツールで、活用するのが楽しみです。
    素人目なご質問恐れ入ります。
    illustrator2022 (cc)で3MBほどのイラストデータ(イラスト作成はfresco)なのですが
    こちらをアップロードしますと90MBほどになってしまいます。
    元データをもっと小さくつくなり治す必要があるのでしょうか。
    検索などでも解決法が見出せず、
    何か対応策等がお分かりになりましたらご教示いただけませんでしょうか。
    よろしくお願いいたします。

    1. したたか企画 より:

      ご購入ありがとうございます。元データを見ていないのではっきりとしたことは言えませんが,こんな対策はいかがでしょうか。

      infoVectorの画像書き出し解像度を適切に変更する

      infoVectorの書き出し解像度は,初期設定では300ppiです。原寸と比べ4倍ほどの大きさで書き出すことになります。もし元のアートボードサイズが2000px × 2000pxなど拡大の必要がない場合,書き出し解像度設定を72ppiにしてください。原寸100%で保存され,軽さをキープできます。

      元ファイルのアートボードサイズを見直す

      大抵のストックフォトサービスでは,JPEGやPNGのプレビュー用画像が規定の大きさに達していればIllustratorデータのアートボードが小さくても審査に通ります。アートボードサイズが大きいとデータは重くなるので,小さめアートボードのIllustratorファイルをinfoVectorの書き出し解像度設定で拡大書き出しすれば容量を節約できます。

      ファイル保存形式を見直す

      元データがFrescoの場合,ぼかしや透明効果が大量発生するためにデータが重くなるのかもしれません。その場合EPSやaiなどベクターデータで販売するのを諦め,JPEG・PNGなどラスター画像のみにするのも1つの手です。ベクターデータはパーツ単位で色や形を変更しやすいところが長所なので,Frescoのような手描きの質感を重視し再編集性に特化しないイラストの場合は,むしろラスター画像が向いている可能性があります。

      参考にしていただけましたら幸いです。

  6. mo より:

    早速ご丁寧にお返事ありがとうございます。
    いただいたアドバイスを検証してみたいと存じます。
    取り急ぎお礼まで。

  7. より:

    はじめまして!とても素敵なアプリを制作してくださりありがとうございます。
    Windows版を購入させていただきました。

    イラストレーター自体があまり使いこなせていない素人なのですが、
    したたか企画の動画とよとよさんの動画を見ながらデータを作成してみました。

    「en」「jaA」のフォルダは出来るのですが、その後エラーログのメモ帳が出てきて、
    「対象アートボードがありません。」となってしまいます。

    対処法などございますでしょうか?

  8. より:

    先ほどコメントをお送りした者です。
    すみません、infoの左上を、イラストでは無くアートボードの赤い線に合わせてしまっておりました!
    イラストの左上に合わせてみた所、無事に書き出しをしてくれました。

    これで、ストックイラストのタグ打ち込みの時間をかなり短縮できそうです!
    とても素敵なアプリを作ってくださり、本当にありがとうございます!!

    1. したたか企画 より:

      ご購入ありがとうございます。ご感想嬉しいです。

      補足すると,アートボードを囲む赤い線は「裁ち落とし」と言います。チラシ等のデータ作成に使うものです。ストックイラストでは余計なトラブルを招くため,なくすのがおすすめです。

      ファイル > ドキュメント設定 > 裁ち落とし天地左右すべて0にしてください。そうすればなしにできます。

やま へ返信する コメントをキャンセル